滋賀県の令和6年度助成、不登校の子どもの居場所づくりにも届く

データ・独自分析
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滋賀県の赤い羽根共同募金、令和6年度の助成記録をたどると、社協や共同募金会を除いた先に、不登校の子どものためのフリースクールや、子どもの居場所づくりに取り組む団体が並んでいた。一方で、共同募金会の下部組織が名前の違いから集計の区分をすり抜けるなど、記録の読み方に注意が必要な点もある。はねっと公開データベースを当サイトが独自に集計し、その中身を分析する。

滋賀県の令和6年度助成、不登校の子どもの居場所づくりにも届く

まず、滋賀県で令和6年度に記録された助成の全体像を確認しておく。

1億2,491万円助成総額
214件助成件数
63団体助成先団体数
約58万円1件あたり平均

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)

社協・共同募金会を除いた助成先を金額順に見ると、子どもや不登校に関わる団体が上位に目立つ。

団体名 主な事業 金額
くさつ未来プロジェクト フリー&アフタースクールの運営、ナイトスクールの開設など 236万円
異才ネットワーク 不登校の子どもを地域で見守る拠点の改修など 167万円
大津夜まわりの会 貧困の連鎖を防ぐ事業、子どもの学習支援など 135万円
日野里山フリースクール フリースクール事業 73万円
CASN 子どもの悩み相談電話 58万円
フリースクールてだのふあ 不登校の子どもの居場所づくり(第2スクールの整備) 50万円
YUMEMURA 子どもの第三の居場所づくり 42万円

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、社協・共同募金会を除く上位20件のうち子どもに関わる団体を抜粋)

フリースクールや不登校の子どもの拠点は、学校の外で子どもを支える場所だ。こうした団体への助成では、団体名だけでなく「ナイトスクールの開設」「第2スクールの整備」のように、何に使うのかが事業名から具体的に読み取れる。寄付した人が使い道を確かめやすい記録になっている点は、滋賀県のデータの特徴といえる。

上位は市の社協と共同募金会の準備金が占める

ただし、金額の大きさで見れば、助成の中心はやはり市の社協だ。以下は63団体のうち、金額の大きい上位5団体を抜き出したもので、全団体の一覧ではない。

団体名 金額 件数
大津市社会福祉協議会 1,754万円 9件
東近江市社会福祉協議会 1,038万円 8件
甲賀市社会福祉協議会 835万円 15件
守山市社会福祉協議会 718万円 13件
米原市社会福祉協議会 709万円 12件

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、上位5団体のみ)

社協は受け取った助成を地区の活動や個人への支援へさらに配る役割を持つため、上位に並ぶのは仕組み上の結果だ。一方、1件の助成として県内で最も大きかったのは、滋賀県共同募金会の「災害等準備金」の610万円だった。準備金は大規模な災害に備えて共同募金会が手元に積み立てるお金で、この時点ではどの団体にも渡っていない。助成の記録の中に、まだ使われていない積立が最大の1件として並んでいることになる。

共同募金委員会を加えると社協側への集中が強まる

当サイトでは、団体名に「社会福祉協議会」「社協」「共同募金会」を含む団体を、社協・共同募金会として区分して集計している。ところが滋賀県では、高島市と草津市の「共同募金委員会」がこの区分をすり抜けていた。共同募金委員会は共同募金会の市単位の下部組織だが、名前に「共同募金会」という文字列を含まないためだ。

2つの委員会の助成を見ると、高島市は「高島市社会福祉協議会助成金」など3件・330万円、草津市は「14学区社会福祉協議会の地域福祉事業助成」の1件・258万円で、いずれも委員会を経由して社協へ渡る性格のお金だった。そこで、この2団体を社協・共同募金会の側に含め直して構成比を出した。

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、「社協」の略称表記と市の共同募金委員会を含む)

助成先63団体のうち、社協・共同募金会の側は4割弱だが、助成金額全体の86%ほどを受け取っている。その他の団体に回ったのは、金額全体の1割半ばだ。前の節で見た子どもの居場所づくりの助成は、この1割半ばの中に入っている。共同募金会から委員会、委員会から社協、社協から地区へと、お金が何段階も経由する分、最終的な行き先は記録から追いにくくなる。

車両は同額、居場所づくりには千円単位の記録も

社協・共同募金会を除いた助成では、金額の付け方にも両極端が見られた。

団体名 事業名 金額
やまびこ福祉会 車両整備事業 100万円
湖南会 送迎用車両の整備事業 100万円
ルミエル 送迎の為の車両購入 100万円
なないろこども園 事業用車両の整備事業 100万円
ぱれっとしが 子どもや親子が地域社会や行政と繋がる拠点となる居場所づくり 1,000円
グッジョブ×ジョブ 生きづらさを抱えた若者に“働く体験”事業 2,000円
ママパスポート近江八幡・竜王 子育て世代と地域を繋ぐ活動 5,000円

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)

車両の整備は、施設の種類や車の用途が違っても4団体そろって100万円で、上限か定額の枠が設けられているとみられる。その反対側では、居場所づくりや若者の就労体験といった事業に、1,000円から5,000円という金額が記録されている。事業名から見込まれる規模に比べて金額が極端に小さいが、なぜこの金額なのかは、公開データからはわからない。

子どもの居場所から準備金まで、滋賀県の助成の行き先

滋賀県の助成先は63団体と多くなく、その6割近くは1件だけの受給だった。社協・共同募金会を除いて3件以上受けたのは、くさつ未来プロジェクトと大津夜まわりの会の2団体にとどまる。金額の大半は社協と共同募金会の側に集まり、共同募金委員会のように名前から区分しにくい経由先もある。その一方で、残る1割半ばの中には、不登校の子どもの居場所や悩み相談のように、使い道が具体的に見える助成も含まれていた。令和6年度(2024年度)の滋賀県助成先一覧では、今回取り上げきれなかった団体も含めて確認できる。

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