基礎解説

はねっとDBで見えない助成先、赤い羽根の構造的な死角

基礎解説

赤い羽根共同募金の助成先を調べるとき、多くの人が最初に使うのが赤い羽根データベース「はねっと」だ。しかし、このDBを検索しても出てこない助成が存在する。Colabo問題やクルド人支援への助成がSNSで話題になったとき、はねっとで検索した人が「ヒットしない=存在しない」と誤解したケースも多い。なぜこうした乖離が生まれるのか。赤い羽根の助成体系の構造から解説する。

はねっとDBが収録しているもの・していないもの

はねっとDBは、各都道府県共同募金会が実施する共同募金(一般助成・歳末たすけあい等)の配分実績を収録したデータベースだ。毎年秋に行われる街頭・戸別・職域募金で集まった資金の使い道が、団体名・金額・目的とともに検索できる。

一方、中央共同募金会が独自に運営する以下のプログラムは、はねっとDBの収録対象外だ。

プログラム名 概要 はねっとDB
都道府県共同募金会
による一般助成
毎年秋の募金活動で集めた資金を地域の福祉団体に配分 ✅ 収録
赤い羽根福祉基金 中央共同募金会が独自に寄付を募り、先駆的・モデル的な事業に助成 ❌ 収録外
企業冠プログラム 企業のCSR資金を原資に、特定テーマに特化した助成を実施 ❌ 収録外
緊急・特別キャンペーン コロナ禍等の緊急事態に際した特別枠助成 ❌ 収録外
災害支援(ボラサポ等) 災害時の被災地支援・ボランティア活動への助成 ❌ 収録外

つまり「はねっとで検索してもヒットしない=助成していない」ではない。DBに載らない助成プログラムが複数存在し、それらの実績は公式サイトの活動報告ページに個別掲載されているにとどまる。

実際にDBに載らなかった主な助成案件

収録外プログラムからの助成のうち、社会的に話題になった主な案件を示す。

Colaboへの助成(計2,680万円)は赤い羽根福祉基金からのものであり、毎年秋の共同募金とは別の財源だ。中央共同募金会は2023年1月にこの点を明確化する声明を発表している。クルド人支援団体への助成(計約230万円)は緊急活動応援助成・企業冠プログラム等からの支出で、同様にDBには反映されていない。

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なぜこの構造が問題視されるのか

🔍
検索できない
はねっとDBで検索しても特別枠の助成はヒットしない
📄
個別ページのみ
実績は活動報告ページに散在。一覧での把握が困難
💰
財源が異なる
秋の共同募金とは別に、独自寄付・企業資金で運営

問題の本質は透明性だ。はねっとDBで検索できない助成の実績は、公式サイトの活動報告ページを個別に確認するしかない。財源が「秋の共同募金とは別」と説明されていても、寄付者にとっては「赤い羽根」という同じブランドの下で行われている助成に変わりない。どのプログラムから何の団体にいくら助成されているかを横断的に把握できる仕組みは、現状では整っていない。

当サイトDBで確認できる範囲

当サイト「赤い羽根募金マップ」が収録しているのも、はねっとDBと同様に都道府県別の一般助成データのみだ。Colabo、クルド人支援団体等への助成は当サイトのDBには収録されていない。

赤い羽根の助成全体の実態を把握するには、はねっとDBに加えて中央共同募金会の助成情報ページと活動報告ページを合わせて確認する必要がある。

※本記事の助成金額は各報道・中央共同募金会公式発表に基づきます。ぱっぷすの助成額は複数年分の合計として報道されたものです。

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