山梨県の令和6年度助成、「富士川町社協」という略称が除外をすり抜ける

データ・独自分析
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山梨県の赤い羽根共同募金、令和6年度の助成先団体別ランキング上位は市町の社会福祉協議会で占められている。これらを除いて集計しようとしたところ、表記の違いによって除外条件をすり抜けてしまう団体が見つかった。はねっと公開データベースを当サイトが独自集計し、社協・募金会を除いた実際の助成先を分析する。

山梨県の令和6年度助成、「富士川町社協」という略称が除外をすり抜ける

1億1,666万円助成総額
401件助成件数
151団体助成先団体数
約29万円1件あたり平均

社協・共同募金会を除いた集計は「社会福祉協議会」「共同募金会」という文字列を含む団体名を除く形で行っている。ところが山梨県のデータには「富士川町社協」という略称で登録された団体があり、この条件をすり抜けてしまう。実態は富士川町社会福祉協議会そのもので、老人憩いの家整備(3地区分)やボランティア活動推進、認知症カフェ開催、生活困窮者支援など15件・355万円分の助成が、除外後ランキングの最上位に紛れ込む形になった。表記の揺れによって集計から漏れる団体があるという、データの注意点としてそのまま記録しておく。

助成先団体別ランキング

以下は151団体のうち、金額の大きい上位5団体を抜き出した一例で、全団体の一覧ではない。

団体名 金額 件数
南アルプス市社会福祉協議会 788万円 10件
笛吹市社会福祉協議会 729万円 15件
山梨県共同募金会 713万円 3件
甲斐市社会福祉協議会 686万円 9件
甲府市社会福祉協議会 665万円 18件

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)

行政委託事業を担う立場を踏まえれば、この並びは想定の範囲内だ。実際の助成の広がりは、これらを除いたところに表れる。

社協・募金会を除くと、金額は2割強にとどまる

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、「社協」の略称表記を含む団体は前段の通り一部除外しきれていない)

助成先151団体のうち、社協・共同募金会は4分の1ほどだが、金額では8割近くを占める。残る4分の3の団体には、金額の2割強しか回っていない。この少ない取り分の中身を、次で見ていく。

目的の異なる10団体に、同じ30万円が配分されている

団体名 事業名 金額
山梨県重症心身障害児(者)を守る会 療育キャンプ事業 30万円
山梨県高等学校福祉対策協議会 修・就学援助奨学金事業 30万円
令和にこにこ園 乳児用園庭遊具の設置事業 30万円
就労支援事業所めばえ 除雪機購入事業 30万円

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、社協・共同募金会を除く上位20件より抜粋)

除外後の上位20件のうち10団体が、金額だけぴったり30万円で揃っている。機関誌発行、遊具設置、除雪機購入、ひとり親家庭の集い、日本語指導支援、里親交流事業と、助成の目的は団体ごとにまったく異なる。目的を問わず一律30万円を配分する枠が、県内の多様な福祉団体に向けて用意されているとみられる。

設備の老朽化修繕にだけ、100万円を超える助成が動く

一方で、この30万円枠から外れて100万円を超えているのが、児童発達支援センターひまわり(床・外灯・雨樋改修事業、119万円)と児童養護施設くずはの森(給水加圧ポンプユニット整備事業、114.6万円)の2件だ。どちらも施設の老朽化した設備を修繕する内容で共通しており、一律の運営費助成とは別に、大規模な設備修繕には別枠の助成が用意されていることがうかがえる。

表記ゆれと定額枠が示す、山梨県の助成の実態

団体別ランキングだけを見れば市町社協への集中に見えるが、除いてみると、多様な福祉団体に一律30万円を配分する枠と、設備修繕にだけ動く別枠の助成が並行して存在することがわかった。集計の途中では、略称表記によって社協が除外をすり抜けるという、公開データならではの注意点も見つかった。令和6年度(2024年度)の山梨県助成先一覧では、今回取り上げきれなかった団体も含めて確認できる。

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