データ・独自分析

令和6年度の青森、最高額は共同募金会ではなく市社協だった。給食サービス事業834万円の中身

データ・独自分析

「赤い羽根の寄付は何に使われているのか」。本記事では青森県共同募金会が令和6年度(2024年度)に行った助成を当サイトが独自集計し、団体別・用途別に分析する。青森県はこれまで確認してきた他都道府県と異なり、最高額の事業を共同募金会自身ではなく青森市社協が受給している点が特徴だ。

令和6年度の青森、最高額は共同募金会ではなく市社協だった。給食サービス事業834万円の中身

1億6,386万円助成総額
779件助成件数
437団体助成先団体数
約21.0万円1件あたり平均

1件あたり平均約21.0万円という水準は、後述の通り最高額が800万円を超える事業を含む一方、数千円規模の小口給付も多いことの表れだ。437団体という助成先団体数は、地域の細かな活動にまで助成が行き渡っていることを示している。

寄付総額と公開助成データの差

青森県の令和6年度の寄付総額は約2億770万円だった。一方、はねっと公開データベース上で確認できる助成総額は約1億6,386万円で、両者の間には約4,384万円の差がある。この差額は寄付総額の約21.1%にあたる規模だ。差の内訳が中央共同募金会への拠出金なのか、翌年度繰越なのか、事務費なのか、あるいは単にはねっとへの登録漏れなのかは、公開データだけでは判別できない。「集めた寄付がどこまで見える形で使われているか」を検証する本サイトにとって、この差額がどこにあるのかは最も重要な未解決の論点であり、今後の情報公開請求や追加調査の対象として記録しておく。

助成先団体ランキング


出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・R6年度)

団体名 金額 件数
青森県共同募金会 1,538万円 6件
八戸市社会福祉協議会 1,409万円 11件
青森市社会福祉協議会 1,368万円 4件
つがる市社会福祉協議会 632万円 29件
弘前市社会福祉協議会 631万円 11件
五所川原市社会福祉協議会 501万円 11件
平川市社会福祉協議会 482万円 13件
十和田市社会福祉協議会 466万円 8件
黒石市社会福祉協議会 342万円 8件
六ヶ所村社会福祉協議会 304万円 5件

青森県共同募金会・八戸市社協・青森市社協の上位3団体は1,538万円・1,409万円・1,368万円と僅差で並んでいる。特に青森市社協はわずか4件でこの金額に達しており、1件あたりの規模が大きい大口助成が中心だ。4位のつがる市社協は632万円ながら29件と件数が突出しており、小口助成を広く積み重ねる構造になっている。

青森県の共同募金会・社協一覧を見る

最高額は共同募金会ではなく青森市社協だった


出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・R6年度) 橙:給食・見守り関連 紫:テーマ型募金 赤:災害準備 青:その他事業

事業名 金額 件数
ひとり暮らし高齢者給食サービス事業 834万円 1件
小地域ネットワーク事業 748万円 2件
災害等準備金積立金 600万円 1件
テーマ型募金あおもり応援プロジェクト助成事業 568万円 1件
地域ふれあい交流会 382万円 30件

1位のひとり暮らし高齢者給食サービス事業は青森市社協が受給しており、これまで確認してきた他都道府県では共同募金会自身が最高額を占めるケースが多かったのに対し、青森県は市社協の個別事業が首位に立っている点が特徴的だ。3位の災害等準備金積立金は青森県共同募金会が受給しており、防災関連の積み立ては他県と同様の傾向を示している。

テーマ型募金という独自の仕組み

上位事業の4位に入る「テーマ型募金あおもり応援プロジェクト助成事業」は568万円、青森県共同募金会が受給している。事業名から特定のテーマに沿った募金を財源とする助成事業と見られるが、具体的な対象テーマや選定基準は公開データからは判別できない。通常の地域募金・広域募金・歳末たすけあいとは別枠の仕組みとして存在している点は、他都道府県の記事では確認されていない特徴だ。

青森県青森市に寄付先を自分で選びたい場合の選択肢

赤い羽根共同募金は地域に細かく行き渡る一方で、寄付者自身が使い道を選ぶことはできない。青森市を直接応援したい場合は、返礼品つきで使い道をある程度選べる「ふるさと納税」という制度もある。返礼品は青森市の特産品や名産品が中心で、寄付額に応じて実質的な自己負担額を抑えながら地域を応援できる仕組みになっている。青森市にも、ふるさと納税を通じて選べる返礼品が複数用意されており、その一例を紹介する。

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助成先の8割超が単発の受給にとどまる

助成先437団体のうち352団体(約81%)は令和6年度に1件のみの助成を受けている。一方、つがる市社協は29件と突出して受給回数が多く、次いで16件の団体が続く。金額規模の大きさとは別に、地域の細かな活動を数多く支えている団体がいることがわかる。

最高額と最低額、差は約4,172倍

779件の助成の中で最高額は青森市社協が受給した「ひとり暮らし高齢者給食サービス事業」の834万4,772円、最低額は中泊町社協の「1人暮らし高齢者おせち料理配食事業」でわずか2,000円だった。その差は約4,172倍にのぼる。市社協レベルの給食サービス事業運営費と、地域の高齢者一人に向けた二千円のおせち料理配食が同じ「助成」という枠組みに同居している。後者のような少額の助成は、金額の大小ではなく地域の細かな見守り活動を支える赤い羽根の性質を象徴する事例といえる。

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令和6年度(2024年度)の青森県助成先一覧

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