データ・独自分析

令和6年度、群馬県の13団体はすべて100万円という枠に支えられた

データ・独自分析

群馬県の赤い羽根共同募金、令和6年度の助成先団体別ランキング上位は社会福祉協議会と群馬県共同募金会で占められている。これらを除いて見ると、13の市民活動団体がそろって同じ100万円を受け取っていた。しかもテーマはDV支援からグリーフケア、里山保全まで多岐にわたる。はねっと公開データベースを当サイトが独自集計し、社協・募金会を除いた実際の助成先を分析する。

令和6年度、群馬県の13団体はすべて100万円という枠に支えられた

団体別ランキングだけを見れば、上位を占めるのは社会福祉協議会と共同募金会ばかりで、行政系の団体に偏っているように映る。だが、これらを除いて中身を洗い直すと、DV支援からグリーフケア、里山保全まで、テーマも規模も異なるはずの13団体が、なぜか同じ100万円という金額でそろっていた。何がこの一致を生んでいるのか——まずは全体の規模から見ていく。

2億4,605万円助成総額
574件助成件数
238団体助成先団体数
約42.9万円1件あたり平均

助成先団体別ランキング

以下は238団体のうち、金額の大きい上位5団体を抜き出した一例で、全団体の一覧ではない。

団体名 金額 件数
前橋市社会福祉協議会 2,312万円 5件
福祉活動団体 1,313万円 2件
高崎市社会福祉協議会 1,240万円 5件
伊勢崎市社会福祉協議会 1,084万円 7件
群馬県共同募金会 1,000万円 2件

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)

行政委託事業を担う立場を踏まえれば、この並びは想定の範囲内だ。2位の「福祉活動団体」だけは特定の団体名ではなくカテゴリ的な表記で、公開データの限界がここにも表れている。実際の傾向は、これらを除いたところに表れる。

社協・募金会は団体数の2割弱で、金額の6割強を占める

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、「社協」の略称表記を含む)

助成先238団体のうち、社会福祉協議会と共同募金会は約19%にすぎないが、金額の65%、件数の60%をこの団体群が占める。団体数では少数派の社協・募金会が、金額・件数の大半を占める構造になっている。

社協・募金会を除くと、13団体がそろって100万円を受け取っていた

団体名 事業名
ぐんま脳損傷者地域拠点プロジェクト 脳損傷者の地域拠点づくり
おおた女性ネット DVシェルター事業
キッズバレイ グリーフケア・ネットワークぐんま
ぐんま里山学校 人材育成及び環境整備事業
まなビバ!シリウス 不登校の子ども向け居場所づくり
虹色のかさ こども若者福祉推進プロジェクト
バリラボ 障害児者ファッションショー

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、社協・共同募金会を除く上位20件のうち100万円で一致する13団体より抜粋)

横並びになっているのは金額だけで、中身は施設の種類も課題領域もバラバラだ。DV被害者支援、グリーフケア、脳損傷者支援、不登校支援、障害児のファッションショー、里山保全の人材育成——福祉というより、地域の社会課題に取り組む小規模な市民活動・NPOが対象になっている。設備投資のような「モノ」への助成ではなく、活動そのものへの立ち上げ支援や運営支援に、一律100万円という枠が使われているとみられる。

この13団体とは別に、団体別ランキング2位の「福祉活動団体」も非社協の助成先だが、こちらは「今、動き出す!」福祉活動スタートアップ助成(1,000万円)と生活困窮支援(313万円)という、金額も性質も異なる別枠のプログラムだった。同じ「福祉活動団体」という匿名的な表記の中に、規模の異なる複数の助成が混在している。

在宅介護支援センターは少額を年に何度も受け取る

社協・募金会を除いた団体の中で、令和6年度中に3回以上助成を受けているのは4団体のみで、いずれも民生委員児童委員協議会や在宅介護支援センター系だった。1件あたりの金額は数万円台と小さいが、年に4〜6回という頻度で継続的に受け取っている。前述の100万円均一枠が単発の立ち上げ・運営支援であるのに対し、こちらは日常的な相談・訪問活動を支える定期的な補助という、性質の異なる助成といえる。

事業別に見ると、大口事業が上位を占める

事業名 金額 件数
地域福祉活動助成事業 1,304万円 1件
「今、動き出す!」福祉活動スタートアップ助成 1,000万円 1件
法定災害等準備金積立 800万円 1件
地区社協関係助成事業 720万円 1件
ふれあいサロン助成金 644万円 1件

出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)

事業別の上位は、前述の100万円均一枠とは対照的に、いずれも1件だけの大口事業で占められている。2位のスタートアップ助成は団体別ランキングでも触れた「福祉活動団体」による受給で、3位の法定災害等準備金積立は群馬県共同募金会自身の積立とみられる。大口の単発事業と、小口だが数の多い100万円均一枠が、県内の助成の両輪になっている。

群馬県に寄付先を自分で選びたい場合の選択肢

赤い羽根共同募金は地域に細かく行き渡る一方で、寄付者自身が使い道を選ぶことはできない。群馬県を直接応援したい場合は、返礼品つきで使い道をある程度選べる「ふるさと納税」という制度もある。返礼品は群馬県の特産品や名産品が中心で、寄付額に応じて実質的な自己負担額を抑えながら地域を応援できる仕組みになっている。群馬県にも、ふるさと納税を通じて選べる返礼品が複数用意されており、その一例を紹介する。

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100万円という定額枠が支える、群馬県の市民活動の裾野

団体別ランキングだけを見れば社協・共同募金会への集中に見えるが、除いてみると、DV支援からグリーフケア、里山保全まで多様な市民活動が、同じ100万円という枠で支えられていることが分かった。「福祉活動団体」のような団体名が特定できない表記も残っており、金額の大小だけでは見えない実態が浮かび上がる。令和6年度(2024年度)の群馬県助成先一覧では、今回取り上げきれなかった団体も含めて確認できる。

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