栃木県の赤い羽根共同募金、令和6年度の助成先団体別ランキング上位は社会福祉協議会と栃木県共同募金会で占められている。これらを除いて見ると、障害福祉サービス事業所の送迎車両や厨房設備の更新が複数件見つかった。はねっと公開データベースを当サイトが独自集計し、社協・募金会を除いた実際の助成先を分析する。
社協はわずか1割なのに金額8割、栃木県赤い羽根令和6年度
団体数ではごく一部にすぎない社協・共同募金会が、金額の大半を占める――そんな偏りが栃木県のデータにも表れている。その実態を見る前に、まずは令和6年度全体の助成規模を確認しておく。
助成先団体別ランキング
以下は316団体のうち、金額の大きい上位5団体を抜き出した一例で、全団体の一覧ではない。
| 団体名 | 金額 | 件数 |
|---|---|---|
| 宇都宮市社会福祉協議会 | 2,580万円 | 11件 |
| 栃木県共同募金会 | 2,222万円 | 4件 |
| 足利市社会福祉協議会 | 1,867万円 | 26件 |
| 那須塩原市社協 | 1,131万円 | 12件 |
| 小山市社会福祉協議会 | 1,127万円 | 18件 |
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)
行政委託事業を担う立場を踏まえれば、この並びは想定の範囲内だ。実際の傾向は、これらを除いたところに表れる。
社協・募金会は団体数の1割だが、金額の8割弱を占める
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、「社協」の略称表記を含む)
助成先316団体のうち、社会福祉協議会と共同募金会は約10%にすぎないが、金額の約78%、件数の約53%をこの団体群が占める。団体数ではごく少数の社協・募金会に、金額の大半が集まる構造になっている。
社協・募金会を除くと、障害福祉サービス事業所の設備更新が並ぶ
| 団体名 | 事業名 | 金額 |
|---|---|---|
| はまなす | 利用者送迎用自動車更新(車いす仕様車) | 150万円 |
| おはようの家 | 利用者送迎の安全性向上のための自動車更新 | 150万円 |
| 夢の森 | 工賃向上のためのスチームコンベクションオーブン整備 | 100万円 |
| とちぎライトセンター | 工賃アップ・販路拡大のためのスチームコンベクションオーブン更新 | 65.4万円 |
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、社協・共同募金会を除く上位20件より抜粋)
はまなすとおはようの家は、いずれも障害福祉サービスの利用者送迎車両の更新で150万円という同額を受けている。夢の森ととちぎライトセンターは金額こそ異なるが、どちらも就労継続支援事業所の工賃向上を目的にスチームコンベクションオーブンを整備しており、同じ設備が複数の施設で更新されている。事業名は施設ごとに書き方が違うが、団体単位で見ることで初めて同じ種類の投資だと分かる。
「各種団体」「各地区社協」――団体名が特定できない助成先
社協・募金会を除いた上位20件には、「各種団体」(175万円・4件)という、特定の団体名ではなくカテゴリ名のような表記も含まれていた。ボランティア活動推進校事業助成金や障がい児者団体活動事業など、性質の異なる4つの事業にまたがっている。団体別ランキングにも「各地区社協」「行政区(矢板市)」という同種の表記があり、公開データの限界として複数箇所に表れている。
事業別に見ると、歳末事業の大口案件が上位を占める
| 事業名 | 金額 | 件数 |
|---|---|---|
| 市内各地域における歳末事業への助成事業 | 1,605万円 | 1件 |
| 災害等準備金 | 854万円 | 1件 |
| 地域福祉推進事業等 | 700万円 | 1件 |
| 児童養護施設等就労支援事業 | 680万円 | 1件 |
| 歳末事業・入所者への見舞金贈呈事業 | 498万円 | 58件 |
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)
1位の歳末事業への助成事業は宇都宮市社協が受給した単発の大口案件で、団体別ランキング1位の金額を大きく押し上げている。5位の歳末事業・入所者への見舞金贈呈事業は58件に配分されており、1件あたりでは平均8万円台の見舞金を数多くの施設に届ける事業だ。同じ「歳末事業」という名前でも、単発の大口案件と、多数に配分する小口案件の両方が存在している。
栃木県に寄付先を自分で選びたい場合の選択肢
赤い羽根共同募金は地域に細かく行き渡る一方で、寄付者自身が使い道を選ぶことはできない。栃木県を直接応援したい場合は、返礼品つきで使い道をある程度選べる「ふるさと納税」という制度もある。返礼品は栃木県の特産品や名産品が中心で、寄付額に応じて実質的な自己負担額を抑えながら地域を応援できる仕組みになっている。栃木県にも、ふるさと納税を通じて選べる返礼品が複数用意されており、その一例を紹介する。
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1割の団体が8割を占める構造の先に見えた、設備更新の実像
団体別ランキングだけを見れば社協・共同募金会への集中に見えるが、除いてみると、障害福祉サービス事業所の送迎車両や厨房設備の更新が複数件見つかった。「各種団体」「各地区社協」のように団体名が特定できない助成先も残っており、金額の大小だけでは見えない実態が浮かび上がる。令和6年度(2024年度)の栃木県助成先一覧では、今回取り上げきれなかった団体も含めて確認できる。

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