茨城県の赤い羽根共同募金、令和6年度の助成先団体別ランキング上位は社会福祉協議会と茨城県共同募金会本会で占められている。これらを除いて見ると、受給者の名前が「未確定」のまま12件・約396万円分登録されている事例が見つかった。はねっと公開データベースを当サイトが独自集計し、社協・募金会を除いた実際の助成先を分析する。
受給者が「未確定」のまま公開、茨城県赤い羽根令和6年度
受給者名が特定されないまま公開されている助成が、茨城県のデータには複数残っている。その実態に触れる前に、まずは令和6年度全体の助成規模を確認しておく。
助成先団体別ランキング
以下は456団体のうち、金額の大きい上位5団体を抜き出した一例で、全団体の一覧ではない。
| 団体名 | 金額 | 件数 |
|---|---|---|
| ひたちなか市社会福祉協議会 | 2,294万円 | 17件 |
| 古河市社会福祉協議会 | 1,988万円 | 25件 |
| 水戸市社会福祉協議会 | 1,756万円 | 9件 |
| 日立市社会福祉協議会 | 1,617万円 | 11件 |
| 土浦市社会福祉協議会 | 1,592万円 | 37件 |
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)
行政委託事業を担う立場を踏まえれば、この並びは想定の範囲内だ。実際の傾向は、これらを除いたところに表れる。
社協・募金会は団体数の2割弱で、金額の8割強を占める
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、「社協」の略称表記を含む)
助成先456団体のうち、社会福祉協議会と共同募金会は約18%にすぎないが、金額の約82%、件数の約64%をこの団体群が占める。団体数ではごく少数の社協・募金会に、金額の大半が集まる構造になっている。
「未確定」という名前で12件・約396万円が登録されている
社協・募金会を除いた団体別ランキングの2位に、「未確定」という組織名が入っている。金額は約396万円、件数は12件で、生活困窮者支援や地域福祉活動助成事業など複数の事業にまたがっている。特定の団体を指すカテゴリ的な表記(「各種団体」等)とも異なり、文字通り受給者が確定していない状態のまま公開データベースに登録されているとみられる。同じ上位20件には「小美玉市福祉関係団体」という、これも個別の団体名ではなく地域単位の括りのような表記も含まれていた。
受給回数の面でも「未確定」は際立っている。社協・募金会を除いた団体の中で3回以上受給しているのは4団体のみで、そのうち「未確定」が12件と最多を占めている。単発の登録漏れではなく、年間を通じて繰り返し使われている表記であることがわかる。残る3団体は茨城県民生委員児童委員協議会(4件・80万円)、水戸市高齢者クラブ連合会(4件・28.5万円)、河内町シニアクラブ連合会(3件・25.9万円)で、いずれも会員向けの研修・活動費として毎年一定額を受け取っている、性質のはっきりした継続受給だ。「未確定」だけが、この中で唯一、何に使われているか名前からは分からない受給者になっている。
送迎用車両整備で3団体がそろって150万円
ひまわり、潮騒ジョブトレーニングセンター、NPOマナーズの3団体は、事業名の表記こそ異なるものの、いずれも送迎用車両の整備でそろって150万円を受け取っている。福祉サービス事業所の送迎車両更新に、一定額の助成枠が使われているとみられる。
事業別に見ると、歳末たすけあい事業が上位を占める
| 事業名 | 金額 | 件数 |
|---|---|---|
| 法定災害等準備金の積立事業 | 1,494万円 | 1件 |
| 令和7年度地域歳末たすけあい事業実施分 | 1,306万円 | 14件 |
| 地域福祉推進事業 | 800万円 | 1件 |
| 地域福祉推進・敬老慶祝事業「福寿のつどい」 | 777万円 | 1件 |
| 歳末支援事業(ひとり暮らし高齢者) | 632万円 | 1件 |
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度)
1位の法定災害等準備金の積立事業は茨城県共同募金会本会による単発の積立で、団体別ランキングでは表れない大口案件だ。2位の地域歳末たすけあい事業は14件に配分されており、複数の社協にまたがる年末の代表的な事業であることがわかる。一方、個別の助成事例に目を向けると、最も小さいものは結城市社会福祉協議会が受給した生活支援世帯事業の462円で、1位の事業とは実に3万倍以上の開きがある。同じ「助成」という枠組みの中に、桁の大きく異なる案件が同居している。
茨城県に寄付先を自分で選びたい場合の選択肢
赤い羽根共同募金は地域に細かく行き渡る一方で、寄付者自身が使い道を選ぶことはできない。茨城県を直接応援したい場合は、返礼品つきで使い道をある程度選べる「ふるさと納税」という制度もある。返礼品は茨城県の特産品や名産品が中心で、寄付額に応じて実質的な自己負担額を抑えながら地域を応援できる仕組みになっている。茨城県にも、ふるさと納税を通じて選べる返礼品が複数用意されており、その一例を紹介する。
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「未確定」という受給者が示す、公開データの限界
団体別ランキングだけを見れば社協・共同募金会への集中に見えるが、除いてみると、受給者名が「未確定」のまま登録されている助成が12件見つかった。送迎用車両整備で3団体がそろって150万円という、金額一致の事例も残っている。金額の大小だけでは見えない実態が浮かび上がる。令和6年度(2024年度)の茨城県助成先一覧では、今回取り上げきれなかった団体も含めて確認できる。

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