神奈川県の赤い羽根共同募金、令和6年度の助成先団体別ランキングを見ると、団体数のうえでは社協・共同募金会はごく少数派にすぎない。ところが金額に目を移すと、この少数派が全体の大半を動かしている。はねっと公開データベースを当サイトが独自集計し、この偏りの正体を確認する。
共同募金会と社協に、神奈川県の令和6年度助成金額七割が集まる
まず全体像を押さえておく。令和6年度の神奈川県は以下の規模で助成を行っている。
助成先団体別ランキングの上位には、社会福祉法人神奈川県共同募金会本会を筆頭に、港北区・横浜市・青葉区・神奈川区といった区市町村社協が並ぶ。行政委託事業を担う立場を踏まえれば、これ自体は想定の範囲内だ。
| 団体名 | 金額 | 件数 |
|---|---|---|
| 社会福祉法人神奈川県共同募金会本会 | 4,422万円 | 3件 |
| 港北区社会福祉協議会 | 2,800万円 | 14件 |
| 横浜市社会福祉協議会 | 2,538万円 | 15件 |
| 青葉区社会福祉協議会 | 2,324万円 | 8件 |
| 神奈川区社会福祉協議会 | 1,817万円 | 12件 |
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、上位5団体を抜き出した一例で全団体の一覧ではない)
団体数ではごく一部にすぎない社協・共同募金会が、金額では逆に大半を占め、除いた先には設備更新ラッシュが残る
ランキング表だけでは、社協・共同募金会の存在感がどの程度なのか分かりにくい。そこで団体数と金額それぞれの内訳を円グラフで確認する。
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、「社協」の略称表記を含む)
団体数でみれば社協・共同募金会はおよそ6団体に1団体にすぎない。それにもかかわらず金額では全体の七割を握っている。区市町村社協への集中が金額面でも圧倒的という構図が、神奈川県ではそのまま当てはまる。
その他の団体、いわば残り三割の実態を見ると、続けて受給している団体がほぼ存在しないことが分かる。3件以上の受給団体を数えるクエリの結果は0件で、その他の団体への助成はすべて単発の関係で成り立っている。上位に並ぶのは、保育所の空調・内装改修、障がい福祉サービス事業所の車両や機器の更新、高齢者施設の設備更新工事だ。
| 団体名 | 金額 | 事業内容 |
|---|---|---|
| 睦荘 | 400万円 | 軽費老人ホームの設備更新工事 |
| ロシナンテ | 400万円 | 障がい福祉サービス事業所の建物修繕事業 |
| 丹沢レジデンシャルホーム | 400万円 | 障がい者支援施設の空調設備更新工事 |
| つぼみ保育園 | 250万円 | 保育所の空調設備更新事業 |
| 足柄保育園 | 227万円 | 保育所の冷暖房設備更新工事 |
出典:はねっと公開データベース(当サイト集計・令和6年度、社協・共同募金会を除く上位20件より抜粋)
金額は225万円から700万円ほどの帯に収まり、数百円単位の小口助成は見当たらない。神奈川県のその他団体向け助成は、施設単位の設備投資を一度きり支える性格が強いようだ。
共同募金会本会自身が受け取る、災害時準備金という最大額の助成
最高額の助成は2,922万円の「災害時における被災地支援のための準備金」で、受給者は社会福祉法人神奈川県共同募金会本会そのものだった。募金会が外部の団体に配分するのではなく、自らの備えとして積み立てる枠が最大額を占める点は、他の助成事業とは性質が異なる。一方、最低額は高津区社会福祉協議会の子育て支援事業の1,000円で、同じ助成の枠組みの中に数千万円単位と数千円未満の事例が同居している。
地区単位の助成をひとつに束ねる、平塚市内の地区社協という受け取り方
その他の団体のなかで目を引くのが「平塚市内23地区社協」という括りだ。個別の地区社協ではなく、市内の地区社協をまとめて登録した名称で、地区社協助成事業と地区社協活動事業の2件で513万円を受け取っている。1団体を装う名称の下に多数の地区組織が集まっている点は、区市町村単位の社協ランキングだけでは見えない受け取り方だ。
神奈川県に寄付先を自分で選びたい場合の選択肢
赤い羽根共同募金は地域に細かく行き渡る一方で、寄付者自身が使い道を選ぶことはできない。神奈川県を直接応援したい場合は、返礼品つきで使い道をある程度選べる「ふるさと納税」という制度もある。返礼品は神奈川県の特産品や名産品が中心で、寄付額に応じて実質的な自己負担額を抑えながら地域を応援できる仕組みになっている。神奈川県にも、ふるさと納税を通じて選べる返礼品が複数用意されており、その一例を紹介する。
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共同募金会と社協への集中が動かす、神奈川県の助成の実像
団体別ランキングの上位を社協・共同募金会が占めるのは他県と同じだが、神奈川県では円グラフが示すとおり金額でもその優位が崩れない。その他の団体に渡る助成は、保育所や障がい福祉施設・老人ホームの設備更新を単発で支える性格が強く、継続的な受給関係や現物支給の助成はほとんど見られない。令和6年度(2024年度)の神奈川県助成先一覧では、今回取り上げきれなかった団体も含めて確認できる。

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